日本語で「ピンチ」というと危機的状況のことを言いますが、
英語の「pinch」はどちらかというと動詞で
「はさむ」「つねる」という意味で使うことが多いようです。
名詞でも「ひとつまみ」や「窃盗(つまむから?)」という意味があります。
もちろん「ピンチ」という意味もありますが、
辞書には下の方に少し載ってる感じです。
ピンチの場合は英語で以下のように使います。
I'm in a pinch.
(ピンチです。)
なお野球の「ピンチヒッター」ですが、
「pinch」には「危機」という意味の他に、
「重大な局面」「決定的な段階」のような意味もあるため、
チャンスでも「ピンチヒッター」というそうです。
もともとは試合を決定付けるような場面を、
さまざまな立場の人から見て「crisis」「break」「pinch」など
と言っており、20世紀前半(1912年?)から「pinch hitter」と
言葉が使われ始めたとか。
それまでは「clutch hitter」と言われてたそうです。
次第に「代打」全般のことをピンチヒッターとして
使われるようになり、今では野球以外でも
緊急時の代わりの人をピンチヒッターと言います。
この場合のピンチヒッターは本当にピンチの場合が多いですね。
なお「危機」という意味の言葉に、
先ほども少し出てきた「crisis」もあります。
「pinch」よりも重大な局面の感じがします。
「crisis」から派生した形容詞に
「critical」という英語もあります。
「crisis」「critical」も「pinch」と同様に
危機的場面でなくても重大な場面で使われることがあります。
最後に危機一髪ですが、
以下のような英語があります。
close call
(危機一髪)
close shave
(危機一髪)
at the critical moment
(危機一髪で)
in the nick of time
(危機一髪で)
この辺はいろいろな英語表現があります。
ところで「in the nick of time」と言えば、
昔ジョニーデップ主演の映画で「ニックオブタイム」というのを思い出しました。
ストーリーが流れる時間と実際の上演時間が同期して進むというものでしたが、
内容は全く覚えていません。
またトム・クランシー原作の映画「今そこにある危機」の原題は
「Clear and Present Danger」というふうに
「danger」を使っています。