英語を勉強するときに、大きな壁の1つとなるのが現在完了形です。
日本語にはない文法なので、なかなか理解しづらいと思います。
現在完了の用法には大きく分けて4つあります。
・完了
・経験
・継続
・結果
それぞれ似てるような似てないような使い方なので、
混乱してしまいます。
特に英語の文章を読んでるときに現在完了がでてくると、
上記のどれに相当するのか迷ってしまいます。
というわけで、まず自分で使いこなせるようになってみましょう。
自分で使いこなせるようになれば、読むときも理解できるのではないでしょうか。
今回は、日本語訳から現在完了を説明してみようと思います。
とりあえず完了、結果、経験、継続という言葉は忘れてしまいましょう。
@「ちょうど〜したところです」
これは「just」と一緒に使うようにしましょう。
英語の例文です。
I've just finished my work.
(ちょうど仕事を終えたところです。)
これを単純過去形にすると、
I finished my work.
(仕事を終えました。)
これは昨日のことかもしれませんし、今のことかもしれません。
「I have just finished 〜」とすることで、
以前からやってて、今終わった感じを含ませることができます。
「just」は絶対に必要なわけではありませんが、
この用法を覚えるために無理やり使ってみましょう。
そのうち「I've just 〜」が自然にでてくるようになります。
キーワードは「just」です。
A「〜したことがあります」
これはまず否定文と疑問文から入ると覚えやすいと思います。
英語の例文です。
I've never seen that before.
(今までそれを見たことがありません。)
Have you ever seen that?
(それを見たことがありますか?)
このように否定文、疑問文の場合、「never」「ever」と一緒に使ってみましょう。
肯定文の場合は、これらを外すだけです。
I've seen that before.
(それを見たことがあります。)
ちなみに、よく使うフレーズとしては、
I've been to 〜.
(〜へ行ったことがあります。)
Have you ever been to 〜?
(〜へ行ったことがありますか。)
があります。
アメリカ英語の場合、
「have」を使わないでただの過去形で使うこともあるらしいです。
キーワードは「never」「ever」です。
B「(以前から/一定期間)〜している」
「〜している」というのは現在進行形で表現できますが、
以前からある程度の期間実施している場合、現在完了形を使います。
期間を示すために「for」や「since」と一緒に使われることが多いです。
英語の例文です。
I've lived in London for three years.
(私はロンドンに3年間住んでいます。)
I've been busy since last week.
(先週から忙しいです。)
1つ目の例文は、Aの用法「〜したことがあります」を使って、
「私はロンドンに3年間住んだことがあります。」とも訳せます。
AとBの用法の区別がしづらいので、以下のようにすることがあります。
I've been living in London for three years.
こちらの方が、より生きた英語になり、
これからもロンドンに住んでいくという感じがみられます。
これは現在完了進行形と呼ばれるものです。
もう1つ例文を紹介します。
How long have you been teaching English?
(どれくらい英語を教えているのですか?)
これも、今まで教えてきたというだけでなく、
これからも英語教師を続けていくという感じがします。
キーワードは「for」「since」、そして現在完了進行形です。
C「〜しました」
これは現在完了の中で一番難しいものではないでしょうか。
日本語訳でみると、ただの過去形ですが、
現在完了形の場合、実施したことが何かしらの影響を与えて続けている含みがあります。
過去形と完了形の2つの英文で、比較してみましょう。
She went to London.
(彼女はロンドンへ行った。)
She has gone to London.
(彼女はロンドンへ行ってしまった。)
前者の過去形は、「ロンドンへ行ったけど戻ってきた」という含みがありますが、
後者の完了形は、「ロンドンへ行って、戻ってきていない」という含みがあります。
(但し前者も「行ってる最中」の可能性もあり。「行った」という事実に注目している)
もう1つ英語の例文を比較してみましょう。
I've decided to go to London.
(ロンドンに行くことに決めました。)
I decided to go to London.
(ロンドンに行くことに決めました。)
日本語訳は両方同じですが、
前者はまだロンドンに行っておらず、決定したことによる影響がまだ続いています。
後者は既にロンドンに行っており、過去に決定したことの影響はもうありません。
否定形にするともっとわかりやすくなります。
I haven't recieved it yet.
(まだ受け取っていません。)
I didn't recieve it.
(受け取っていませんでした。)
前者は訳どおり、まだ受け取っていません。
後者は過去の時点で受け取っていませんでしたが、今は受け取っている可能性があります。
キーワードは「無し」です。
@〜Bのキーワードが何もない場合、この用法を疑いましょう。
さて、現在完了形の4つの用法を紹介しましたが、
お気づきのように@〜Cはそれぞれ冒頭で説明した用法に対応しています。
完了 @「ちょうど〜したところです」
経験 A「〜したことがあります」
継続 B「(以前から/一定期間)〜している」
結果 C「〜しました」
完了、経験、継続、結果という言葉に紛らわされず、
英語を話すとき、何を表現したいかということを意識して、
使って覚えてみてください。